カードで現金？ショッピング枠を換金？

アレは何？

「カードで現金」「ショッピング枠を換金」。街で最近よく見かける看板です。もしかしてマイルも貯まる？と淡い期待をいただいた方もいるかもしれませんが、 貯まるマイル以上に損をしますし、カード会社の規約違反ですから関わるべきではありません。

なお、換金率98%以上！なんて書いてある看板もあるようですが、1マイルが実質2円で買えるなどという美味しい意味は当然なく、どうやら98%以上の確率で換金しますという意味のようです。

どんな仕組み？

どうやら2パターンあるようです。

業者に言われた商品(新幹線回数券・ノートパソコン・ブランド品など)をクレジットカードで買って、それを業者が買い取る仕組み。当然、買った値段よりも安くしか買い取らず、それを転売して利益を得ているらしい。(「買取屋」とも言われるらしい。)
- これは明らかに換金目的でのクレジットカード利用で、カード会社の規約によりカード会員がしてはいけない行為である。
- 新幹線の回数券でもせいぜい80%か90%の買い取りらしい。これを金券ショップに95%以上で転売しているらしい。
- 30万円分の新幹線の回数券が80%で買い取られた場合、すぐに24万円前後の現金が手にはいるが、請求は当然30万円分来るので、1～2か月で25%(単利で計算しても年150～300%！)というとんでもない金利を払っているのと同じ計算になる。
- ということで、これのお世話になるくらいならこのような業者を使わずに、自分で金券ショップに売りに行った方がまだましである。
- そもそも、ここまで首が回らなくなっていると、新幹線の回数券を購入しようとしてもクレジットカード会社から止められるらしく、クレジットカードでは買えないという話もある。
- あくどい業者だと商品に傷がついているなどといってさらに安く買い叩くらしい。
現金の「キャッシュバック」付きの極めて安い商品(100円均一の商品という話もある)を買わされる仕組み。
- 例えば「10万円の灰皿・7万円のキャッシュバック付き」である。灰皿自体は100円均一商品などの安いものらしい。
- カードの処理としては10万円の買い物をしたことになっている。その結果、商品である灰皿を受け取り、景品として7万円の現金を受け取る仕組みらしい。
- 7万円はあくまでも「おまけ」であり、「換金」ではないという理屈らしい。
- 業者は10万円からカード会社への手数料を引いた額が手に入る。支出は灰皿105円とキャッシュバック分7万円であるので、2万円以上儲かるらしい。
- この場合、すぐに7万円の現金が手にはいるが、請求は当然10万円来るので、1～2か月で40%超(単利で計算しても年240～480%！)というとんでもない金利を払っているのと同じ計算になる。
- 最近ではクレジットカードで払える代引き(飛脚でおなじみS急便のe-コレクト)を利用させている業者もいるらしい。

「カードで現金・マイルゲット」は成り立つか？

カード会社の規約で禁止されている行為である以前に、マイルをゲットしてもとんでもなく割高なマイルになってしまいますから、何があってもとてもおすすめできるものではありません。例えば上の10万円の灰皿の例の場合、差し引き3万円で貯まるマイルは1,000マイルかせいぜい2,000マイル。特典航空券を目指さずに、3万円で自分で航空券を買った方が得です。

高額買い取りの金券ショップの例

クレジットカードで買える金券類で、金券ショップでも(たぶん)(内心は)喜んで買い取りをしている金券類としては新幹線や在来線の回数券、商品券・ギフトカード類、プリペイドカード類があります。これらの金券類なら90%以上で買い取りは当たり前、ものによっては98%以上で買い取りなどということもあります。以下にその情報をまとめてみました。 「買取屋」の利用がいかに損かの参考としてご覧ください。(東京都区内・大阪市内での2011年3月現在の情報です。))

新幹線回数券 - 94-97%が標準。金券ショップが指定する区間なら98%以上もごくまれに見かけます。
在来線回数券 - 扱っている店は新幹線回数券ほどは多くありませんが、98%以上という店もあります。 (参考: 99%でお買取り？)
JCBギフトカード・VJAギフトカード(旧VISAギフトカード) - 競争の激しい地域なら96%から97%が普通。97%以上の買い取りも珍しくありません。
クオカード - 競争の激しい地域なら94%から97%が普通。
オレンジカード - 96%以上が普通。97%以上の買い取りも珍しくありません。

繰り返しになりますが、換金目的のクレジットカードの利用はカード会社の規約で禁止されている行為で、一括返済を求められる場合、クレジットカード召し上げ(強制退会)もあり得ます。また、換金目的ではなくてもカード会社によってはカードを止められたりすることもありますのでご注意ください。正当な目的でこれらの金券類の購入を予定している場合で、不安な場合には、事前にクレジットカード会社に相談するとよいでしょう。

参考リンク

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