路線
政府などがとりまとめた公表されている統一的な路線図は存在しませんが、各地のバスターミナルや道路ですれ違うバスをチェックするとだいたいわかります。 2004年3月現在、私の知るところでは次の路線があります。一般にブータンで「バス」と言えば長距離バスを意味します。 この他に、街と近郊の村を結ぶバスもあり、これは「サービス」と呼ばれています。1999年現在で合計21社で59路線、合計で96台のバスが使用されているそうです。 ブータン最大のバス会社はブータンポストのようで、なんと国際線(プンツォリン〜カルカッタなど)も運行しています。
- ティンプー-パロ・プンツォリン・サムチ・シリグリ(インド)
- ティンプー-プナカ・ウォンディフォダン・フォブジカ・トンサ・シェムガン・ジャカール(ブムタン)・モンガル・ルンツェ・タシガン・タシヤンツェ
- ティンプー-ダンフ(チラン)・ダガナ・ゲレフ
- プンツォリン-シリグリ・カルカッタ(インド)
- パロ-プンツォリン
- ウォンディフォダン-プンツォリン
- プナカ-ゲレフ
- ダガナ-ゲレフ
- トンサ-シェムガン・ゲレフ
- モンガル-サンドロップジョンカ
- モンガル-ルンツェ
- タシガン-タシヤンツェ
ブータンの国内線のバスには夜行はありません。ティンプー-シェムガンはトンサで、ティンプー-ジャカール以遠のバスはジャカールで1泊します。 また、ティンプー-タシヤンツェのバスはジャカールに加えてモンガルでも1泊します。乗客は荷物を持って(屋根上に載せているものはそのままにしていることが多い)、 街のホテルに宿泊し、翌朝にまた同じバスに乗り込みます。
予約
長距離バスは完全予約制・座席指定制であることが多いようです。満席の場合は断られる場合(ティンプー〜プンツォリンなど)と、かまわず乗せてくれて、 座れないかわりにちょっとだけ安くしてくれるらしい場合(ティンプ〜パロなど)があるようですが、最近取り締まりが厳しいようで、 警察がいそうな場所での定員オーバーはしないようにしているようです。
予約は路線によりますが、比較的長距離の路線(ティンプー-プンツォリンやティンプージャカールなど)は前日の朝から、近距離の路線(ティンプー-パロなど)は 当日の朝からとなっているようです。バスターミナルにのこのこ行って、希望するバスを運行しているバス会社のカウンターへ行って買います。 前の方がいいとか、窓側がいいなどの座席の希望も聞いてくれることが多いです。「満席だ」といった場合には「あっちのバス会社に聞いてみるといいよ」 とわざわざ連れていって他のバス会社の人と話をつけてくれたりと親切です。
途中のバス停までの予約は発車間際から受け付けないことが多いようです。(あるいは終点までのきっぷを買うという方法もあります。) 途中のバス停からの乗車も不可能ではありませんが、満席(あるいは乗車券が完売の場合)は情け容赦なく通過されます。事前に予約し、 乗車券を購入している場合は、必ず乗車券を手に持って合図しましょう。そうすれば「あ、この客はちゃんと予約してるんだな」とバスが止まってくれます。
車両と運賃
長距離バスの車両には最高級のコースター(COASTER・トヨタ製のマイクロバス・1+2の3列シートが基本)、ミニ(MINI・EICHER製のバス・2+2の4列シートが基本)、 普通(Ordinary・インドTATA製のバス・2+3の5列シートが基本)という3つのバスのグレードがあるようです。バス会社によって運賃が微妙に異なりますが、 2002年1月から2004年2月までに自分が実際に買ったバスのチケットの値段ではティンプー〜プンツォリン(172km)でコースターNu.160(380円)、ミニNu.115(250円)、 普通Nu.84(200円)でした。
乗ってみた感じですがバスのグレードよりも座席の位置が重要だと思われます。自分は幸いにもいつも前の方の座席でしたが、特にミニや普通の後部座席は 凹凸の多いブータンの道路では長距離移動はかなり厳しいでしょう。自分は大丈夫なつもりでも諸般の事情でできるだけ前のほうの座席を希望することをおすすめします。
地方路線では「ローカルバス」「サービス」と呼ばれるトラックをバス代わりに使用しているものも見受けられます。バス「代わり」とは言っても、 「バス」には"GOODS CARRIER"などではなく、ちゃんと"*** Travel"などと書かれていて、人間用であると主張しています。ティンプー長距離バスターミナル | プンツォリンバスターミナル |
プンツォリンゆきの最高級コースターバス | ダガナ発ティンプーゆきのミニバス |
ティンプー発パロゆきのTATAバス | タシガン発タシヤンツェゆきの「サービス」 |