ブータンのタクシーの概要
鉄道はない、バスは本数が少ない。車は限られた人(都市部のいわゆる「普通の人」も持つようになりましたがブータンの人口の大半は都市部の人ではありません) しか持っていない。そんなブータンでの近距離移動のメインとなる公共(?)の交通機関はタクシーです。
- おもにスズキマルチ・オムニ(MURUTI OMNI)という軽自動車の1BOXのような車が使われています。値段は自分が聞いたところでは3,400ドル/台(35万円)だそうですが、 その後値下げが何度か行われたようです。
- 軽自動車と言っても侮る無かれ、4人の乗客と荷物を満載して最高時速80kmでプンツォリンからティンプーへの国道をランドクルーザーやハイラックスを煽りながら走ります。 怖いからおとなしく走ってほしいのですが。
- そんなわけで日本では陸運局に相当する RSTA(Road Safety and Transport Authority)の「スピードを出し過ぎないように・違反者にはプロドライバー免許の取り消しも あり得る」といった広告がブータン唯一の新聞 KUENSEL にときどき出ています。
- ほぼすべてのタクシーにメーターが付いています。以前から一部のタクシーにはメーターがありましたが、2002年の秋にメーターの設置が義務づけられました。 使用は義務づけられていないこと、相乗り(シェア)には対応できないなどの理由からかほとんど使われていません。
ブータンのタクシー | なぜか三菱! |
料金など
2004年現在の情報です。
- ティンプーからの場合、パロ、プンツォリン、プナカ、ウォンディフォダンあたりまでなら乗り合いのタクシーも容易に見つけられます。バスよりもタクシーが早く、 ブータン人もよく利用しています。2003年現在、料金はパロまでNu.100(240円)、プンツォリンまでNu.350(840円)、プナカやウォンディフォダンまでならNu.150(360円)で、 貸し切りにするとその4倍になります。(ただしプンツォリンからティンプーへのタクシーはふっかける傾向が強いので要注意です。)
- ティンプー市内の場合はNu.30/台(夜はNu.40/台)からが基本です。デチェンチョリンまでNu.80/台、タバ・シムトカまでNu.60/台、 ランジョパカ・モティタンまではNu.40/台が相場のようです。乗り合いのタクシーなら1人あたりは安くなります。
- 他の国ほどではありませんがぼったくりタクシードライバーも存在します。相場が明らかな区間については料金の話をせずに相場の料金をだまって渡して無言でタクシーから 立ち去るのがスマートです。明らかでない場合は事前にブータン人に相場を教えてもらった上で、乗車前に運転手と交渉するのがよいでしょう。
- ぼったくりタクシーについては RSTA に車のナンバーなどを密告するとドライバーにお叱りが行くようです。ただ、「タクシードライバーはきっと復讐しに来るよ」 と密告をおすすめしないブータン人もいます。ああこわい。
乗り場
- ティンプーには何か所かタクシーのたまり場があります。そこから乗るのが一般的ではあります。バスターミナルの隣の乗り場は長距離タクシー用、 ガソリンスタンドの近くの乗り場は市内の乗り合いタクシー用です。(と、書いてあるわけではないのですが、実際そうなっています。) 行き先を叫んでいますのでわかりやすいです。たまに「にいちゃん、どこいくの?」とススキノの客引きよろしく近づいてくるタクシードライバーもいます。
- 市内であれば、適当に流しのタクシーなどを捕まえる方法もありです。
- ティンプー郊外から市街地へ向かうタクシーの場合は乗り合いの料金になることが一般的です。黙っていると勝手に市街地のほうへ行きます。 上述の通り、相場の乗り合いの料金を黙って渡せばまず問題ありません。たまにがめついタクシードライバーがいますが、 ゾンカがわからないふりをして立ち去るのがスマートです。「がちも!じぇったー!」(何よ!最低!)などと叫ぶとややこしいのでやめましょう。
ティンプーの長距離タクシー乗り場 | タシガンの長距離タクシー乗り場 |